故郷の蝶のこと

今日のブログはいつもと趣向が異なります。
太陽光発電の環境問題にも触れています。


載せるのは6月24日の画像。
実家での用事を終え、帰る前に立ち寄った故郷の場所のもの。

この日はジメっとすることが無い爽やかな晴天でした。
おそらく梅雨入りしながら爽やかだった最後の日でしょう。

遠回りしてアサマシジミやキマダラルリツバメを探す案もありましたが、運転疲れもあり近くとしました。


標高約1200mのこの場所は、春のチョウと夏のチョウが混在していた。


花はハルジオン。止まるチョウはたくさんのコチャバネセセリや羽化したばかりと思われるメスグロヒョウモン♂。



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決して珍しいチョウではない。でもハルジオンに夢中になっている姿をじっと見ているだけで、私は満足してしまう。

そりゃまだ出会っていないチョウにも会いたいし、ゼフィルスにも会いたいのですが、
こんな当たり前のようなチョウの景色こそが日常の喧騒を忘れさせてくれるのだ。

私はここ数年梅雨明けの頃に、この場所でチョウの写真を撮ってきた。
愛らしいゴイシシジミが迎えてくれる場所でありブログにも載せたことがある。
この時期は初めてとなる。


この場所の極近くにて、東京ドーム40個の面積に相当する大規模なソーラーパネルの建設計画がある。

長野県は環境影響評価(環境アセスメント)制度を改正して広い土地に建設するソーラーパネルを対象に加え、
この計画が最初の適用となった。

大規模な開発事業を実施しようとする事業者が、住民や関係自治体などの意見を聴きながら、
事業が環境に及ぼす影響について調査・予測・評価をし、より環境に配慮した事業とする事がこの制度の目的である。

ホームページを調べてみると、もともと地元の農業協同組合などが牧草地として使っていたが、
広大な土地の維持・管理がむずかしくなり、再生可能エネルギーの発電用地に転換することになったのが始まりのようである。
この地を管理する側にとっても
この地の近くにて農業を中心に生活する方々においても重要な案件だ。
今まで農業に使用してきた水質が変わったり、開発されたが故の水害が起これば死活問題となる。
近くには有名な避暑地もあり、観光地としての景観の上でも懸念されている。


私は故郷から離れて生活する身。これだけの事情を抱えた問題に安易な発言は書けない。

しかしながら諏訪の地はこういった事例には敏感だと私自身は自負してきた。

かつて、ビーナスラインが昭和八島ヶ原湿原、旧御射山遺跡を横断しようとした計画であったものを、
地元の有志が反対運動を展開して当初ルートから迂回させた。
この運動には母校の教員が率先していて、
その内容が新田次郎の「霧の子孫たち」に書かれた。
自然保護の原点となる出来事であったと学校では教わったものだ。

地元の次世代を担う若者達はどう考えているのだろう。
今、このアセスはどこまで進んでいるのでしょう。
地元だけの問題でなく、今後全国の同様な計画に対しても大きな影響を及ぼす事案だ。
安易な妥協にならないことを願います。



ああ、話が長くなりました。見たチョウの続きです。

私の思いを察したのか、ヒメシジミがペアで現れた。
この時期に故郷でヒメシジミを見るのは初めてだった。




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そうか、いつもは7月中旬の避暑地で会っていますが、この標高ならば今出ますよね。
でも元々諏訪は木曽の高原ほどヒメシジミが多い場所ではない。
ここは諏訪ではヒメシジミ発生の下限の標高なのかな。貴重なのは間違いが無い。


この昆虫は?カゲロウの仲間だと思うけれどちょっと気になった。

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帰る間際、ヒメキマダラセセリが得意そうにストローを伸ばしてるのが印象に残った。




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私有地ゆえ建設予定地には気安く入れませんが、
私も日本チョウ類保全協会会員の端くれでした。たまにその周囲は訪れてチョウを見守りたく思います。


この日2時間程度ですが建設予定地の周囲で出会ったチョウ。
1.スジグロシロチョウ
2.モンキチョウ
3.ウスバアゲハ
4.アサギマダラ(産卵していました)
5.ヤマキマダラヒカゲ
6.メスグロヒョウモン♂
7.クロヒカゲ
8.コミスジ
9.イチモンジチョウ
10.コチャバネセセリ
11.ヒメキマダラセセリ
12.ヒメシジミ♂♀


PS
昨日、別のSNSにて、
過去、この地近くでオオルリシジミがゴルフ場等の影響もあって全滅したことを知りました。
Fさんコメントありがとうございます。
Mさんシャアのほどありがとうございます。

長野県のwebサイトにアセスの状況が載っていますので加えておきます。


http://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/kurashi/kankyo/ekyohyoka/hyoka/tetsuzukichu/siga/siga.html

ものづくりの産業に関わる人間としても一言。
太陽光発電は消費者のニーズにより料金は今後も下がります。
競争社会の流れにて、メーカーは集約されるでしょう。
多くのメーカーが面積を広げて勝ち残る事に目を向けるほど自然は破壊されます。
結果経営破綻した際は、荒廃したパネルだけが残される。
自然は戻らない。
これはゴルフ場やスキー場よりもたちが悪いです。
早く手を打たねばなりませんよね。








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by MIYAKOUTA5040 | 2017-07-03 18:41 | 観光地とチョウ | Comments(12)
Commented by つばさ2号 at 2017-07-03 20:20 x
こんばんは ハルジオン賑やかですね! 最近花だけか小さなアブくらいしか
見ないシーンが多いです。

私の持論ですが、政治家、財界人、企業トップは生態学を必須とすべきです。
このまま行ったら日本は嘘の自然しかない国になります。
45年前、高度成長で自然破壊が進行していても周りは虫だらけでした。
今は1匹探すのも大変、野山でも遭遇頻度は話にならない程です。特定の種しか
見られず個体数も少ない状況です。

開発する側は欲至上の上、知らないからそこの自然がどれだけ貴重かもわかりません。
まず教育ですね。工業・政治経済・法学部、スポーツ等は生態学必修です^^。
保護は難しいです。私のトンボの場所も保護申請で公表すれば採集圧がかかり保護開始
の前に絶滅なんてこともありえます。

ヒメシジミの下の虫はハバチの1種だと思います。
Commented by 22wn3288 at 2017-07-03 20:34
ハルジオンの白い花とチョウたちが良く似合っていますね。
ヒメシジミが見つかって良かったですね。
開発の問題は大事ですね。
どう啓発するか 難しいですね。
Commented by だい at 2017-07-04 06:58 x
おはようございます! (#^.^#)
ハルジオンに止まるチョウそれもあちこちに! 良いですね! 素敵ですね!
こうした光景が見れる環境がいつまでもありますように!
ゴルフ場等の影響もありで全滅したんなんて・・・悲しいです! ( 一一)
Commented by chappy at 2017-07-04 09:57 x
おはようございます~♪
今年はまだセセリに出会っていないかも・・・・・・
普通に見られる風景がいつまでも普通に見られる風景のままで有って欲しいものです
ヒメシジミは、ずっと前に北海道で見た時にKOUTAさんに教えていただいたチョウですよね(#^^#)
こちらでも河北潟干拓地などでもソーラーパネルが設置されている場所が増えていますよ~


Commented by Sippo5655 at 2017-07-04 21:04
素人目に考えると、ソーラーパネル=脱原発のイメージですが
内情は複雑なのですね。
これほど大規模となると、自然破壊の印象が濃く感じました。
もともと自然であった場所に
これまた人間の都合で新たな人工物を作るとなれば
なおさら・・・
環境省はどう判断しているのでしょうか。
Commented by rindon3190 at 2017-07-05 06:29
おはようございます。
今回の記事を拝見し、ソーラー開発が原発に変わり推奨されていますが
景観、騒音だけでなくその土地に生きる生態系を変えてしまう、
その現場に生きる生命を絶滅に追いやる多くの問題を生み出してしまうことが分かりました。
1頭2頭ではなく根こそぎその自然環境を変えてしまうのですから、工事が始まってからでは遅いですよね。
壊した自然は簡単に戻りません。
やはり思うに、行政の役人にもっと環境、生態学を勉強してもらうことだと思いました。
そしてそんな貧困な役人たちに言ってあげなければならないのは、
蝶愛好家だけでなく懸念を感じるものは、できる限り声を出していかなければならないということだと思いました。
そうしなければ役人にはわかってもらえない今の現状ですね。
ビーナスライン迂回コースに至る人々の声に感動しました。

昨日、大雪山から戻ってきました。
チョウの1頭2頭を採ることなどなんてことはない、
など雄大な自然を抱える北海道在住の方は言っておりましたが、
私はチョウ採集に関して、全ての地域で採集禁止にするという考えはありませんが
チョウの保全はその土地の自然環境の成り立ち、地質、植生また狭い限られた場所などを考慮して
採集禁止場所を選定すべきだと思っています。
それには生態系に貧困な役人に自然を学んでもらうことだと思います。
私自身も未だ未だ勉強不足ですが、これからいろいろな現場をみて学んでいきたいと思っています。
といってもあまり遠出はできませんが。
長くなりましてすみません。
Commented by ageha at 2017-07-05 21:09 x
びっくりしました。そしてぞっとしました。
これ、地元の人も案外知らないんじゃないでしょうか?だって、
全然こんな話出なかったもの。。

各地で貴重な野鳥の訪れる場所や絶滅危惧種の食草のある場所が
一面ソーラーパネルに変わってしまった、と問題になっていますよね。
自然保護のため、環境のためってなんだかまるっきり逆を行ってるとしか思えない。
情報を有り難うございました!

あの子は。。キコシホソハバチ?バイケイソウハバチ?マダラヒメバチ??
う~ん。どれもこんなに綺麗な色じゃないですよね。だれだろう。
とっても綺麗です^^蝶たちも、ハルジオンも!

Commented by MIYAKOUTA5040 at 2017-07-06 05:48
MIYA KOUTAです。
今回のブログはいつもと異なる内容を載せましたので
引いてしまわれてコメントは少ないと想像しておりました。
ところがこんなに沢山のコメントを頂きまして感謝です。
本来ですと皆様のコメントの一件一件に書き込むべきなのですが、
皆様のコメントの奥が深いです。
感慨を持って表現するには一つのコメントがふさわしいと思いました。
ご容赦ください。

自然の中で自分自身が歩いて、見て、植物や昆虫や鳥の仕草を感じると
今回の計画が虚しい結果となるように思えて仕方がありません。
人間も大きな生態系の中で生きていますので
やはりその体系を理解しながら行動しないといけないんでしょうね。
再生エネルギーのみで安易に行動を起こさず、
将来に向けてこの地がどんな地であるべきかを考えて欲しいです。
この地の木が切られ土が掘り返されれば
下に広がる農地のみならず、上の避暑地の湿原も影響を受けるでしょう。
自然と観光、産業が果たして共存できるのか、
もっと長期目線で議論して欲しいと思いました。
国も再生エネルギー一辺倒の方針の中でデメリットに対するルール作りが遅れすぎています。
何とかして欲しいです。

私自身、評論家にも至らない存在です。
自分自身もなんらかの形で行動しなくてはと思いました。
また、いずれその行動の姿を何処かで表現できたら思います。

皆さんコメントありがとうございました。

Commented by himeoo27 at 2017-07-09 13:25
下から2コマ目は
私も蜂の仲間に1票です。
同じような蜂を
数年前に「池のクルミ」で
見かけました。
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2017-07-10 05:10
ヒメオオさん
コメントありがとうございます。
クロムネアオハバチかもしれません・・
Commented by andantesss at 2017-07-19 10:58
こんばんは。
お見舞いありがとうございます。
私の住んでいる地域では幸いにも被害は
ほとんどありませんでしたが、福岡の
周辺部、大分県よりの地域が大変です。

雷は撮影場所から数メートル先の都市高に
落ちてびっくりです(@@)。。傘を差して
いたら、こちらに落ちたかもです^^;

日本はドイツの失敗に学んで、太陽光
発電推進はやめるべきだと思います。
ましてや一度壊した自然は元に戻りません。。
パネルを設置したいなら、静止軌道上に^^;
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2017-07-20 06:54
andantesssさん
被害が無くて良かったです。
それにしても最近は一ヶ所に集中して豪雨となることが多いですね。
異常な気象が続きます。
ソーラ発電はそんな被害をも増長させますよね。
静止軌道上とは
素晴らしいアイデアですね。
いつかそんな時代になっているかもしれません。
遠い未来の光景、
ふと頭に描いていましたよ。
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