カテゴリ:キタキチョウ( 8 )

真冬の飛翔

一年でもっとも寒さが厳しい季節。
暦の上の大寒という言葉が、今年はやけに凍みるように響いた。


撮影する題材はというと、寒さの中でほっとするようなものが撮りたくなる。
凍らない水の中の葉っぱ。すこし色付く黄色に、ほっと。


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この寒さの中、アザミは蕾の状態で萎れどまた新たに蕾をつける。実に逞しい植物だ。
明るい紫色にほっと。



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チョウはというとじっと身を潜めてどこかで耐えているだろう。


そう思って歩くも、この日一脚を杖のように持って草地を歩いたことが災いし、
またまた一頭のキタキチョウの眠りを覚ましてしまった。



というより危険を察知して必死に飛んだ。




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大寒2日後の飛翔。
真冬の寒さの中を飛ぶって、チョウにとってはさぞ辛いことなんだろうな。



頼むからそっとしておいてよ。そう言われているような気がした。




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もともとここはキタキチョウの多い場所。私も気をつけて歩かないといけない。


越冬チョウもじっと耐える姿を起さないように観察して、ほっとしたいですね。



1月22日 西尾市いきものふれあいの里









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by MIYAKOUTA5040 | 2017-01-28 19:54 | キタキチョウ | Comments(16)

眠りを覚ましてしまった

冬の野の植物も、時にはどきっと美しく感じる事がある。

見慣れたコセンダングサも陽を浴び蜘蛛の糸が光ると、ああ、生きているんだと感じてしまう。




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春の花、オオイヌノフグリだって冬もしっかり咲いて微笑んだ。




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さてチョウはと言うとさすがに見かけなくなった。
暖冬ではあるものの、昨シーズンほどの暖かさではない。
だからか、昨年見られたモンキチョウも今年は見当たらない。

キタキチョウも昨年は越冬の姿が数ヶ所で見られたのに、今年はなかなか見つからない。
気温に合わせて、草の生茂るような人目のつかない場所で越冬をしているように感じる。

 
どこに居るのだろうと、キタキチョウの気持ちになって探してみた。
まず日当たりが良くて霜や雪の影響が無さそうな場所。
暖かい日には少しでも吸蜜できるようにタンポポの花が近い場所がいいな。


見つけたのですが、枯れた草地に横たわっていた。
これは既に亡くなってしまった姿だな。
そう思った。
昨年までに見ている姿はしっかり葉っぱや草にしがみついていたからだ。




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冬を越せなかったこのチョウを温めてあげよう。
そう思って手を伸ばしたら・・・飛んだ!


生きていたんだ。いや私が眠りを覚ましたのだな。



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寒いから飛んでもすぐ近くの葉の間に止まる。




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別のカメラでも撮ろうと少しだけよそ見をしている隙に、居なくなった。


人にこの時期見つかるとはチョウも思っていなかったのでしょう。
チョウなりにおそらく必死に飛んで身を隠したのだと思う。


それにしても、横たわるように越冬するとは、やはりこの時はまだ草に温もりがあったのですね。


また寒くなりました。この個体もどうしていることやら。
無事越冬して欲しいものです。


1月2日 いきものふれあいの里にて





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by MIYAKOUTA5040 | 2017-01-09 20:19 | キタキチョウ | Comments(20)

12月のキタキチョウ

冷たい風が吹く週となりました。
越冬するチョウ達は、ようやくじっとどこかに止まって寒さに耐えるようになったのかな。

と言うのもこの12月の先週まで、飛ぶチョウの姿が頻繁に見られました。

一見キタキチョウは越冬態勢に入ったかなと思う容姿ですが、11時位になると飛び出しました。



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そんな中、12月3日に見つけたキタキチョウ。口吻を伸ばしきり、翅は半開き。
キタキチョウは翅を閉じて止まるのが通常なのに。

亡くなっているのかと感じてしまう姿だけれども、眼はまだ生きている色だ。
このチョウは衰弱しているのだろうか?



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観察を終え、家に着いてから画像を見直す。・・・生気が感じられない。

頭の中にこの姿が残ってしまい、翌週12月10日に再び訪れる。

居なかった。 が、止まっていた場所のすぐ近くにいた。

なんだ生きていたのか・・
そう思って写真を撮るが、このチョウが前の週のチョウではないことにすぐに気が付く。

蛹に止まっている。どうやら12月10日にこのチョウは羽化したのだ。


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前の週に見たキタキチョウは何処へ行ったのか。

そして越冬の宿命を背負って12月に羽化したキタキチョウは、吸蜜する事も無く冬を過ごすのか。


自然の営みの厳しさを感じました。


いきものふれあいの里

 




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by MIYAKOUTA5040 | 2016-12-16 20:46 | キタキチョウ | Comments(12)

晩秋蝶景 契り


晩秋に 想い描くは 春舞う我が子



蛹の抜け殻にて止まるキタキチョウ。
羽化して間もなく結ばれた。

前ブログの画像の20分後、
一度離れて戻ってみると蛹の下のチョウが増えていた。


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キタキチョウは、羽化前の蛹にオスが止まってメスの羽化を待つという。

きっと私が写真を撮り終えるのをオスは待っていたのでしょう。


羽化したばかりのメスとの交尾をどう感じるかは、あくまで人間の主観。
キタキチョウが子孫を繁栄させるべく進化してきた理がきっとあるのでしょう。





もう一頭オスが飛んできました。


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交尾のオスが翅を広げた時、メスの尾に雫が光った。



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美しくもちょっと哀しい涙に見えてしまった。私自身人間の性を背負って生きている証拠ですね。


             晩秋蝶景 お・わ・り


 
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<参考>

こんな晩秋に交尾をして、ほんとうに子孫は育つのか?
この場所の食草であるクサネムはとっくに枯れている。
単にオスの業によるものなのか、
いや、きっとそんな事はない、子孫を残すべき理があるのでは。

気になって文献を調べてみました。

キタキチョウの越冬前の交尾の意味には

1)オスが強制的に交尾を強いる
2)越冬後のオスに出会えない可能性に備えて、あらかじめ精子を準備しておく
3)オスから受け取った精包を越冬用の栄養にする
 の説があるようです。

多くの秋型のメスは、越冬前に夏型のオスと交尾し、精包(精子を包むカプセル)を持ち、
越冬後も秋型のオスと交尾をする。
越冬前には産卵はしない。春に厳しい精子競争を経て産卵をする。


やはり子孫を残すためのキタキチョウの生態メカニズムがありますね。


ところで秋型のオスは越冬前は交尾の意欲が無いと言うのですが、
上の写真、私には秋型に思えるのですが・・


<参考文献>
昆虫と自然 50(9)、2015
成虫越冬するキタキチョウ秋型雌の交尾戦略  小長谷達郎

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by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-26 21:43 | キタキチョウ | Comments(14)

晩秋蝶景 羽化


越冬の 宿命背負って 黄蝶羽化す


蛹から出たばかりのキタキチョウに出会いました。


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11月5日。立冬の2日前の朝でした。

ぶら下がっているのはキタキチョウ自身を包んでいた蛹の抜け殻。
陽が射し、逆光気味の黄色い翅が鮮やかだった。
前翅の渋き褐色がこの黄色をさらに引き立てていた。



キタキチョウは成虫越冬するチョウ。

こんな時期に羽化をして・・


厳しい寒さの中じっと耐えることを宿命としてこの子は産まれたんだ。

長い冬を乗り越える逞しい遺伝子を信じて、がんばって欲しいものです。


西尾市いきものふれあいの里にて



続きがあります・・







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by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-23 19:53 | キタキチョウ | Comments(16)

梅の花に

暖かい日と寒い日を繰り返す日々。
三寒四温へのサイクルに入っているのでしょうか?
寒暖の差が大きいものの、春はもうすぐかな。

2月14日。
春の嵐の日、ここはあまり風は吹かず、気温が高かった。

灌漑用水用の人工池である小草池も、水面との温度差が大きくなり霧が立ち込め、マガモが霞んだ。


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いつも見ている平凡な池も、姿を変えた。


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梅がちょうど見頃でした。


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この日はキタキチョウとキタテハが数頭飛んだ。


紅梅に止まるチョウ、今年はキタキチョウとの組み合わせとなりました。


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越冬中の束の間の暖かさの中、吸蜜にてエネルギー補給です。
まだ寒い日がありますが、
エネルギーを補給できたキタキチョウ達はきっと越冬も無事に終えるでしょう。
 
いずれにせよもう少しの辛抱です。
越冬チョウ達、頑張れ!







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by MIYAKOUTA5040 | 2016-02-22 20:56 | キタキチョウ | Comments(20)

寒波の後に キタキチョウの無念さを感じて

今回の内容は、自然の営みの中ではおそらく些細な出来事なのだろう。
ただ、越冬を確認していたチョウに限定すると、記憶しておくべきことかなと思い載せることにします。
それにしても、この冬はチョウに関する色々な出来事に遭遇している。

暖冬の後に記録的な寒波が訪れた1月。
雪や寒さの中、越冬するチョウ達はどうなったのか。やはり気になるものです。

三河に雪が降ったのは1月20日の早朝であった。
出勤前のまだ暗い時間帯、いつもより早く家を出ることとした。
12月16日に見つけ、1月10日まで無事を確認していたウラギンシジミの越冬の場所を観察した。(1月14日付けブログ参照)
場所はこんな人や車も通る道沿いだったのだ。



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しかしながら、ウラギンシジミの姿はなかった。



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辺りを探したが、止まっていた椿の木の下に落ちている様子はない。
事前にこの気候を察して、別の場所に移動していることのみを祈った。





1月24日。
いきものふれあいの里にも氷が張った。



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12月より意識して探し、数ヶ所で確認した越冬中のキタキチョウの様子を見に行った。
入り口近くの場所では2頭が無事でいた。


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しかし、ふれあいの里の中央付近。草が覆った場所で越冬していた個体は・・



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このチョウを撮ったのは元旦。そうこの写真がその姿。(詳細は1月3日付けブログ参照)



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1月9日には無事でいるのを確認していたのですが・・




チョウにはさまざまな天敵がいて、蜘蛛の巣に捕まった姿もあれば、
幼虫時に小さなハチに卵を産み付けられ、寄生され成虫にならないこともある。
また、越冬中に命を落とすチョウは数多いに違いない。
だから、あまり感傷的になってはいけない。

そう思いこの場を去ろうとしたが、後ろ髪を引かれた。
チョウがそうさせたのかも知れない。

冬にこのチョウに出会った縁。越冬の姿を見守ろうとした縁なのだろう。


そっと手の上に載せて、左手の上に右手を重ね、温めた。

亡くなったチョウの姿。


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ストロー(口吻)が緩んだ状態である。
きっと最後まで頑張ったのだろう。口吻を伸ばし最後に吸水しようとしたのか?
越冬できなかったこのチョウの無念さを感じ取った。


ふれあいの里は今、冬鳥の季節。
自然観察員が数人を引き連れて、大きな声で鳥の特徴を説明する。
鳥に夢中な人達が私の横をしゃべりながら楽しそうに通り過ぎた。


自然の中の生き生きとした鳥の姿の片隅で、小さな越冬蝶達が寒さと戦い、
そして絶命したことが正に目の前で起こったことには気が付いていない。

やりきれない気持ちになりながら、そっと亡くなった草の袂にこのチョウを戻した。

越冬し続けるチョウを引き続き応援したい。









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by MIYAKOUTA5040 | 2016-01-31 18:31 | キタキチョウ | Comments(16)

三が日のチョウ キタキチョウ

正月三が日も終わろうとしています。
穏やかな正月でした。


年末年始の休暇は、前半は実家で、年末からは三河で過ごしました。

今年の諏訪地方は雪が少なく、車山肩からの景色もほとんど雪はありません。
遠くに見えるのは御嶽山。



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霧ヶ峰のファミリーゲレンデもスノーマシンで降雪中でした。
お正月に間に合ったのでしょうか?



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元旦
少しの時間を割いて、私はいつものふれあいの里でチョウを探しました。
例年ですと、ここで越冬するチョウは、なかなか探しても見つからないのですが、
この日、キタキチョウを3ヶ所で見つけました。


温暖化の影響で、人目の触れない場所へまだ移動していないのでしょうか?
それとも探すことに目が慣れたのでしょうか?
ただ、一週間前見た場所でも少し異なる位置にいましたので、暖かい日にまだ少しは場所を変えているのだと思います。


手前を覆う植物をどけて写真を撮るようなことはしません。
キタキチョウは寒くて動けないだけ。私の気配には気付いているはずです。
そっと優しく越冬を見守りましょう。



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by MIYAKOUTA5040 | 2016-01-03 18:49 | キタキチョウ | Comments(18)