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晩秋蝶景 羽化


越冬の 宿命背負って 黄蝶羽化す


蛹から出たばかりのキタキチョウに出会いました。


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11月5日。立冬の2日前の朝でした。

ぶら下がっているのはキタキチョウ自身を包んでいた蛹の抜け殻。
陽が射し、逆光気味の黄色い翅が鮮やかだった。
前翅の渋き褐色がこの黄色をさらに引き立てていた。



キタキチョウは成虫越冬するチョウ。

こんな時期に羽化をして・・


厳しい寒さの中じっと耐えることを宿命としてこの子は産まれたんだ。

長い冬を乗り越える逞しい遺伝子を信じて、がんばって欲しいものです。


西尾市いきものふれあいの里にて



続きがあります・・







# by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-23 19:53 | キタキチョウ | Comments(16)

晩秋蝶景 木枯らしに耐えて



木枯らしの残花を讃え 美蝶の頬ずり



近畿地方は今年10月29日に木枯らしが吹いたとか。
多くの花が枯れてしまう中、アザミは何とか色褪せるも咲いていました。

そんな花に土手の上からツマグロヒョウモンのメスが舞い降りました。

この時期ほのかに残るアザミはチョウにとって貴重な蜜源。
美しきツマグロヒョウモンが翅を広げると、イチモンジセセリは負けじと飛び回ります。


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チョウも花も木枯らしに耐えて残り、お互いを讃える。
ツマグロヒョウモンが吸蜜し、時折花に頭を付ける姿はまるで賞賛の頬ずりのように見えます。



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私に気付いても吸蜜に夢中だったこのメスもようやく満腹を感じたのか
ふと上に舞い、紅葉する葉の隣に止まります。



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晩秋の色合いがここにあるよと、チョウ自身が私に教えてくれたような気がしました。


10月30日 和歌山県

  




# by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-20 18:57 | ツマグロヒョウモン | Comments(18)

晩秋蝶景 本州南端

夕焼けの 空を眺めし 極楽とんぼ


ふと潮岬まで車を走らす。
夕陽の中、海岸線に沢山のとんぼが舞うのが印象的だった!
写真に写った数は少なかったけどね。


とんぼに聞きました

「こんな夕焼け景色を毎日のように見ているんだ。
贅沢なもんだな。極楽とんぼだね。」


とんぼは言いました。

「かくいうあんたも、糸の切れた凧のようにこんな遠くまで来てさ、
のんきに夕陽なんか眺めちゃって、
どっちが極楽とんぼよ^^」


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「ところでチョウは?」

私は答えました。

「こちらは撮るのが難しかったぁ。」
「本州南端にいるチョウだと妙に拘って、
何回もしゃがんで撮影しましたよ。」
「観光客が私を見て不思議そうに通り過ぎて行きましたぁ。」

「いやー、海を入れたかったんでね。」


トンボ

「・・・・・・、やっぱあんた極楽とんぼだわー」




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ここのウラナミシジミは、こんな青い海を見て暮らしているんだ。


10月29日






# by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-17 22:08 | 観光地とチョウ | Comments(16)

晩秋蝶景 茶の花とサツマシジミ 


茶の心 花の蜜にて蝶をもてなし



晩秋蝶景 茶の花とサツマシジミ _b0301570_08042318.jpg



ほろっと咲くお茶の花。
その花に止まるサツマシジミは吸蜜に夢中でした。
おもてなしの心をお茶の花自身が持っているのでしょうか。
サツマシジミは至福の時を過ごしているようでした。



なんか部屋からこんな光景を眺めて、ついでに抹茶でも楽しみたい気分でした。
このチョウの白い翅はより茶の花の白さを強調させているように感じました。

10月29日


晩秋、チョウも少なくなってきました。
ちょこっとチョウのいる光景でブログを繋げていければと思います。






# by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-13 19:16 | サツマシジミ | Comments(14)

南の島に想いを託して

八重山の旅から一ヶ月が過ぎた。

私にとって出会ったたくさんのチョウ達は、悠々と過ごす楽園の中の生き物に思えた。
その光景は、日常生活の中で重たく感じる出来事を忘れさせてくれた。

チョウ達の記憶が薄れないうちにという思いと、いつもより丁寧に書き留めておきたいという気持ちが交錯し、
ブログも一ヶ月で収めるのが良いかなと思っていた。


旅の最終日(12日)。この日もすばらしい晴天で、午前だけの撮影では勿体無いと感じるほどだった。

この期間中、何回も見かけるも撮り損ねていたシロオビアゲハ。
出かけた石垣島の公園のランタナの花に吸蜜に来た。
傷みが無いことが幸いし、後ろ翅の蛍光を帯びた白い帯と真っ黒な翅のコントラストが美しい。



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ハマセンダンの木を見上げれば多くのチョウに混じって白いチョウが日差しに輝く。
このチョウはモンシロチョウのお化け・・ではない。

ナミエシロチョウ。
オスは、青春のきらめきを感じさせるように花から花へと踊り、時折下に付く花に止まって翅の艶やかさを魅せつけた。



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翅傷んだメスも南国らしい裏翅の黄色っぽさと黒い縁取りが素敵だ。




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最後は前回の旅と同じくウスキシロチョウが沢山飛ぶ場所で時間を費やした。


どうやらウスキシロチョウのメスがナンバンサイカチに産卵しているようだ。



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そのメスを巡ってオスたちが飛び回る。



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メスは卵をいっぱい産んだようだ。近くに寄らずとも葉の上にて卵は光った。
夢中に卵を産むメスの近くに一頭のオスがちょっとだけ止まった。



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まるで夫婦のようにオスはメスに語りかけた。

「ここでまた我々の子供達が沢山遊んで暮らせるね。。」



なにか心温まる光景を見たような気がして撮影を終えた。


またいつかここに来たい。たくさんのチョウ達が飛んで、植物と戯れる姿が見たい。

そう思った。




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最後までお付き合い頂きまして有難うございました。


















# by MIYAKOUTA5040 | 2016-11-10 21:36 | 八重山のシロチョウ | Comments(14)