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岩手発その27 裂織に魅せられて

10年に一度の寒波、
住む北上市は雪が降り、1月25日は最高気温が-6℃。
東北の冬の厳しさを痛感致しました。

今回は自然写真も無くなり、
いつもと趣向の異なるブログとなります。

岩手への長期出張期間、通うようになったのは日帰り温泉、
と以前書きましたが
もう一つ、足繁く通うお店がございます。

花巻の はたや


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何を取り扱っているかと言いますと、
裂織(さきおり)






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裂織とは、古く着られなくなった衣類を細く裂いて、織り上げた布のこと。
その布を使った作品に私も魅せられたわけです。


「私も」と書いたのは、もっと熱心になっているのは私の家内。
私がお店に行き、愛知の家内と岩手の店主をビデオ通話で仲介して作品を入手している状況です。


きっかけは一冊の本。
家内が40年前、学生の頃に購入し、宝物のように大切にしていた本の中に
取り上げられていたのが店主の小田島さん。
記事の中では娘の修さんとなっている。






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はたやにたどり着くまでにはこんな過程がありました。

家内が私の出張期間に岩手に初めて訪れた際、壊れた鞄の代わりを裂織で探しました。
お土産さんにて2個見付け、
1個は下を買いましたが
もう1個はその場で買うのを控えました。


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後日、家内に頼まれ私がもう一度お土産屋さんを訪れた時、買いたかった鞄は無く、
裂織の店を調べ訪れたのが「はたや」。

入った瞬間、目に入る作品の光景は、お土産屋とは全く別の世界。
織った布の質や色合いが異なる。
作品は、店の空気を品で包み込む。


その店主が小田島さんであり、
本の内容と一致していることに家内が後で気付いた。

再度家内は10月に岩手を訪れ、
40年前の本の記事を小田島さんにお見せし、
縁を感じて頂いた。

その後、私が仲介として通うようになっている。



布に景色が見えると家内は言い、
その布の内容や作品の内容を小田島さんが説明する。
このやりとりをビデオ通話で行っている



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この地域の裂織の内容を本で確認すると、実に歴史的な奥の深さがある。







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40年の歳月により小田島さんご自身もご高齢となり、
さらに古着も手に入らない時代となったことより、
お店の後継者もいらっしゃらないとの事です。





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そんな貴重な作品に私も魅せられている。

寂しい一人の岩手の生活も、
この裂織のコースターがあるだけで彩りが変わる。






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家内が購入した数々の作品は載せきれないほどになった。
以下は家内から送られてきた画像が主となります。


小物入れの数々。






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布に絵が見えると言う鞄の作品。







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コースターも色取り取りを楽しんでいます。







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床の間に花瓶を置くために裂織を2枚重ねてみる。






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ちょっとした空間に彩りを作っては楽しんでいるようです。






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寒い季節が続きます。
小田島さんにはお元気でいらして、
長く、貴重な作品を手がけて頂ければと願っております。





















by MIYAKOUTA5040 | 2023-01-29 17:04 | 岩手での出来事 | Comments(12)
Commented by つばさ2号 at 2023-01-29 19:04 x
こんばんは
いい品に出会うことが出来ましたね!! 元々生活の中の織物
とのこと、奥様も楽しんでおられるようですね^^。
超有名な特産品以外にもまだ知らないものが多くありますね。
私も時間があればなるべく道の駅などを覗くようにしてます。

当方今週末は休業取得で3連休でしたが出先は虫が小虫しか見つからず。
地元も寒い中半日探索してアリ1匹! これだけ家が建てば無理も無し!
やる気が失せて今日は室内で引っ越したブログのメンテでした(苦^^)。
Commented by chappy at 2023-01-30 00:11 x
こんばんわ~♪
似たようなのをどこかで目にしたような気がしますが・・・・・・
奥様はずいぶん昔からこの方の作品とご縁があったようですね
どんな色合いが出るか、作ってみないと分からないのが面白いかな
奥様のコレクション、かなりの量になってますね
渋めの色合いや鮮やかな色合い
どれも一つとして同じものが無いだけに愛着が湧くでしょうね
私は鮮やかなブルー系のショルダーバッグが気になってしまいました
後継者がいないとこの美しい作品作りは途絶えてしまうのかな・・・・・・
いろんな事情が有るから難しいのかもしれませんが、とても残念な事だと思ってしまいますね

Commented by himeoo27 at 2023-01-30 07:46
最低気温が-5℃を切ると震え上がるヒメオオにとって
最高記録が-6℃というのは想像も出来ない寒さです。
「裂織(さきおり)」
という世界も味わい深く面白そうですね!
何とか後継者に引き継がれると良いのですが・・・・・
Commented by Farfalla65 at 2023-01-30 08:11
40年の年月を隔てて素晴らしい出会いが
あったのですね。「裂織」というのは初
めて知りましたが、こういう素敵な世界
もあるのですね。岩手に赴任されたから
小その出会いで不思議なご縁ですね。
Commented by 22wn3288 at 2023-01-31 09:20
裂織(さきおり 始めて知りました。
奥様はずっと以前から知っておられて、貴兄が東北に赴任されて、その元を見つけられたというのには、一つの縁で繋がっているのでしょう。
二つと同じものが無い不思議な美しさを感じますね。
Commented by だい at 2023-02-01 17:43 x
こんにちは! (#^.^#)
奥さまが40年前、購入され大切にされて居られた本の中に取り上げられていたのですか?? それも凄い! そんな昔から興味を持たれて居られたのですね。
素晴らしい作品の数々…出逢いにも運命を感じますね。お店の後継者が居られないのは残念ですね。 (#^.^#)


Commented by MIYAKOUTA5040 at 2023-02-04 07:11
つばさ2号さん
コメントありがとうございます。
その土地ならでは文化を見ることも
岩手に来てからの楽しみになりました。
お祭りも載せられればと思います。
こちらは全く昆虫に会えていません。
いつになったらチョウのブログになるのだろう(笑)
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2023-02-04 07:13
chappyさん
コメントありがとうございます。
裂き織りは東北から北陸にも広がったようです。
そちらでもあるのではと思います。
一つ一つの作品に込められた作者の思いが
伝わって来ます。
私もそれを見ては楽しんでおります。
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2023-02-04 07:16
ヒメオオさん
コメントありがとうございます。
こちらの寒さ、やはり私も堪えています。
あと一月は辛抱なのかなと思っています。
裂き織り、東北ならではの歴史があって
興味深いです。
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2023-02-04 07:18
Farfallaさん
コメントありがとうございます。
私も今まで知らずにおりましたが
家内を通じての縁を感じました。
チョウに会えず、ブログも色々な内容になっています。
見て頂きありがとうございます。
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2023-02-04 07:19
蝶・旅の友さん
コメントありがとうございます。
ほんと縁を感じます。
世界に一つの作品を
家内は毎日楽しんでいるようです。
Commented by MIYAKOUTA5040 at 2023-02-04 07:21
だいさん
コメントありがとうございます。
40年の時間を経ての結びつきに驚きました。
時代が変わり、
古着が手に入らない時代です。
後継者も減っているようですよ。
残念です。
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